
川口市柳崎 岩下音楽教室 岩下春江です。
前回のブログでは、40年経ったピアノを生徒さんが使い始めた、というお話でした。
このピアノの元の持ち主を生徒さんはよく知っています。
それはだれかというと、
お分かりかと思いますが、わたくし岩下です。
実家にあったピアノです。
私が小学生の時から高校生まで練習していました。
大学に入ってからも、実家に帰った時は練習していましたが
高校までが、このピアノに一番お世話になったのでした。
高校卒業と同時に一人暮らしを始めたので
ずっと、母がピアノを守ってくれていました。
ふたの中にある調律の記録では
定期的に調律をしてくれていたことが分かります。
ほこりもつかないように、しっかりと保護してくれてありました。
状態が良かったのは母の想いあってのこと。
だからこそ、このピアノを手放せずにいました。
でも、そろそろ使われないピアノもかわいそうという気持ちも
芽生え始めていました。
毎日弾かなくなって20年以上経っています。
使ってくれる人がいるなら、その人の元に行って
大切にしてもらえれば、と思いました。
私は、中古ピアノが好きです。
前に弾いていたひとの想いが詰まっていることと
木がなじんでいるというか、味が出ていると感じるからです。
この橋渡しをしてくれるのはお世話になっている
立派によみがえらせて、また新しい道を歩めるよう導いてくれました。
ピアノは生きているとつくづく感じます。
生徒さんも、お店で買うのとは違う感覚をあじわったのではないでしょうか。
そして、これからも、何かしら自分の気持ちとリンクさせて
ピアノと付き合っていくのだろうと思います。